簡単に捨てられないもの

お題「断捨離」

私の部屋には小物が多い

古い紙の束、手芸の材料、片方どこかに落としたイヤホン

どれも私がいいなと思って買ったものだ

そして、こういう小物は何故か増えるものだったりする

そのままにしてると部屋の中が私の好きなもので溢れてしまうから、惜しいと思いながらも断捨離を定期的にしている

 

思い入れのある物を捨てる時はやっぱり、少しの切なさがあるよね

でもあんまり出番のないものや、使わずにしばらく経つものを残しておくのは良くない

自分の体だって、もう使わないものは老廃物として出してる訳だし

だから断捨離はある意味健全な行動なのかもしれない

私は物を捨てるのに切なさはあっても躊躇いはないタイプだ

 

そんな私がどうしても断捨離できないものがある

家族への複雑な感情だったり、愛情だったり、許しがたい怒りだったり

まあ、簡単に言うと記憶ってやつ

 

これはなかなか厄介で愛しいもので、どんなに断捨離しようとしても捨てきれない

お気に入りの新聞の記事や雑誌に載ってる写真のように、記憶もうまく切り抜きできたらどんなに便利なんだろう

便利だと思いつつも、きっとそんなことができたとしてもしないんだろうなとも思う

 

ここにいる私はその厄介な記憶で生き延びてて、愛しい思い出で夢を描いてる

そう考えれば、記憶の断捨離はできなくてもいいのかもね

全部抱えたまま、進んでもいいんだろうね